書と音楽 ~ 春の桜のコラボレーション ~ ♬🌸

 

 

 

軽費老人ホーム 日吉台のスタッフです。

 

 

若葉の彩りがいっそう鮮やかに輝き、初夏の風が心地よい季節となりました。

そしてゴールデンウィークも過ぎ、日常の穏やかな時間が戻ってまいりました。

 

 

 

 

 

 

少し前ではございますが、当施設では過ぎ去った季節である春の名残を感じて頂こうと、桜をテーマにした「書とピアノのコラボレーションイベント」を開催しました。

 

 

    

 

 

 

 

日頃よりお世話になっているピアニストの大谷 禎子 先生と書道家の藤本 香織 先生をお招きし、音楽と書が響き合う趣深いひとときを入居者の皆様にお楽しみ頂きました。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

まずは、大谷先生による童謡「さくら さくら」の演奏から始まりました。

江戸時代より親しまれてきたこの曲は、日本人の心に深く根付く桜の情景を静かに呼び起こします。

 

その旋律に合わせて藤本先生が筆を取り、古今和歌集に収められた一首をしたためられました。

 

ひさかたの 光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ

 

 

      

 

 

 

穏やかな春の日差しの中で、何故桜の花は落ち着かず散ってゆくのか・・・・・・。

そんな儚さを読んだ紀友則の有名歌であり、会場には満開から散りゆく桜の情景のイメージがいっぱいに拡がりました。

 

 

 

 

 

 

続いて、藤本先生は大きな敷き紙の上に、筆で力強く木の幹と枝を書き始めます。そこに一枚一枚桜の花びらの絵が添えられていくことで、繊細で美しい桜の木が完成しました。

 

 

 

 

 

 

その墨絵に添えられたのは、歌人・小説家として知られる岡本 かの子氏の一節。

 

 

 

桜花 いのちいっぱいに咲くからに 生命かけてわが眺めたり

 

 

  

 

 

 

桜がその命を尽くして咲くからこそ、見る側もまた心を込めて見つめていく・・・・。

そんな深い情感が込められた言葉です。

 

 

 

 

 

この場面では、大谷先生によって日本の唱歌「朧月夜」や、アントニオ・ヴィヴァルディの代表作『四季』より「」のピアノ演奏が行われました。

 

それによってピアノの旋律が表現する春の柔らかな情景や生命の躍動感が、書の表現と見事に調和しました。

 

 

 

 

 

 

そして締めくくりには、滝廉太郎氏の名曲「」が演奏されました。

 

春の隅田川の情景を華やかに描いたこの楽曲に合わせて、藤本先生は大きな紙面いっぱいに、力強く、そして伸びやかに「」の大文字を描き上げられました。

 

そのダイナミックな筆致は春の生命力そのものを表しているかのようであり、会場からは入居者の皆様から大きな拍手が送られました。

 

 

 

 

 

 

 

音楽と書が織りなす今回のコラボレーションは、入居者様にとっても、過ぎゆく季節の美しさを改めて味わう、心穏やかなひとときとなったのではないでしょうか。

 

 

春の光景はとうに過ぎ去りましたが、この日の会場に広がった音と書の記憶は、柔らかな余韻として今も心に残っているように感じられます。

 

 

これから迎える季節の中でも、こうしたひとときが皆様の日々に静かな彩りを添えてくれることを願っております。

 

 

 

両先生方、本当にありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

大谷 禎子 先生によるクリスマスのピアノ演奏会の記事はこちら

 

 

 

藤本 香織 先生による「秋」をテーマとした書と音楽のコラボイベントの記事はこちら